タイトル画像。『ネット上の安心も、リアルと同じように考えよう』と記載されている

仕組みが分かれば怖くない。インターネットは怖いと感じている方やSNSで発信することに今ひとつ不安を感じている方向けに、札幌Geezerが普段気を付けていることを、初心者向けにまとめておきました。

IB-4:安心してネット発信するために気を付けるべきこと

家の鍵を扱うようにパスワードを扱おう

 インターネット上のさまざまなサービスを利用するにあたって、最も大切、と同時に最も面倒なのがパスワードの管理です。

 パスワードは、実世界でいえば家の鍵のようなものですが、それがバレてしまうと「本人になりすまして」ログインできてしまうのが嫌な感じです。

 最近は、大手のSNSや通販サイトなどでは、こうした不正ログインに対する対策も取られていて、いつもとは異なる機器や場所などからのログインがあった際や、登録してあるメールアドレスや電話番号を変更しようとすると、通知が届くようになっている場合がほとんどです。

 なので、以前のように「知らない間にパスワードを誰かに変更されてしまい、いつのまにかログインできなくなっていた」ということには、なりにくくなってはいますが、それでもログインされて自分の生年月日やメールアドレス、電話番号など、非公開にしている情報を知らない誰かに見られるのは嫌ですよね?

 パスワードをどのように管理するかは、ブログ記事などに参考になるものがたくさんありますので、ここでは割愛しますが、ノートや単語帳にまとめて記録している特にご年配の皆さんは、家のマスターキーを扱うように大切に保管し、外には持ち出さないことをルールとしましょう。

 いずれにしても、ネット上のサービスを利用しようとするならば、パスワードの管理だけは避けて通ることはできませんので、まずはこのことを覚悟しておきましょう。

マルウェア(ウイルス)の存在を知っておこう

パソコンにも見張り番が必要

 マルウェアという言葉を目にしたことはあるでしょうか?

 最初から悪意をもって作られたソフトウェアのことで、日本では、コンピュータウイルスとして語られてしまっていることが多いかも知れません。

 ウイルスというと、最近流行りのコロナのように、感染して次々と広がるイメージですよね?

 そのようなイメージのコンピュータウイルスも存在するようですが、多くのものは感染して広がっていくものではなく、私たち自身が知らず知らずのうちに自分のコンピュータに取り込んでしまうものです。

 なのでウイルスという呼び方は正確ではないですし、不安が先立ってしまうだけで、自分にでもできる対策に目がいかなくなってしまうのではないでしょうか?

 マルウェアを自分のパソコンに取り込んでしまわないためには、

  1. 知らない人や組織からのメールに添付されたファイルは開かないこと
  2. 知らない人や組織からのメールに記載されているリンクをクリックしないこと
  3. フリーのソフトウェアを不用意にインストールしないこと
  4. 誰のものか分からないUSBメモリーをパソコンに差さないこと
  5. 知っている人・組織からのメールでもPDF以外のものは開かないこと
  6. 知っている組織からのメールでも、自分のアカウント状況に関連するもについては、メール内に記載されているリンクは使わずに、自分のアカウントの確認を行うこと

 これらを守るだけでも、マルウェアによる被害を受けるリスクが大きく減少するはずです。

ネットにつきものの「脆弱性」を理解しておこう

 テック系のニュースを受信していると、たまに見かけるこの「脆弱性(ぜいじゃくせい)」ですが、これはいわゆる欠陥のことです。

 パソコンなどの機器であれ、それを動かすアプリであれ、所詮は人間がつくるものですから、後になってみると「これこれの部分を突破口にして、悪意のある人につけいられてしまう可能性がある」ということが、見つかるものなのです。

 技術の進歩が急速に進む分野でのことですから、これは致し方ありません。そういうものだと理解しておきましょう。

 また一方で、インターネットは「誰でもネットワークの一部となって接続することができるオープンさ」が、電話回線のネットワークとは異なる最大の特徴だということは、『超入門インターネットの仕組みと機能』で説明した通りです。

ウェブサイトが攻撃された痕跡のリスト
サイトが攻撃された痕跡

 このことは、専門的な知識を持った悪意のある人たちにとっても同じですから、スキあらば悪さをしようとしている人たちが存在しても、不思議でもなんでもありません。

 でもだからといって不安になる必要性はありません。リアルの世の中でも同じことですよね?

 皆さんほぼ例外なく家のドアには鍵をかけるでしょうし、日が暮れたら玄関と居間の電灯を自動的にONにするようにしている方が、これをお読みの方にもいるかも知れません。

 リアルの世界では、目に見えるのでわかりやすいのですが、ネットの世界は目に見えないですし、脆弱性なんて、言葉からしていかめしいですよね?

 ふた昔前であれば、こうした不具合が大問題になることはなかったようですが、今はパソコンもスマホもインターネットにつなぎっぱなしにして使うようになったことが、当時とは大きく異なる点です。

 さてそうすると、専門知識のない我々一般ユーザは、どうすればいいのでしょうか?

 これは札幌Geezerの場合ですが、パソコンやスマホのOS(基本ソフト)やアプリなどに更新があった場合には、素直に更新に応じる、ということだけです。その結果、処理速度が落ちてしまうようであれば、それはその機器の買い替え時期が近付いていると理解するようにしています。

 パソコンもスマホも高価なものですから、できるだけ長持ちさせたいというのは札幌Geezerも同じですが、セキュリティーを犠牲にしてまでこだわる積りはありません。このことは、特に「仕事で発信をし始めよう」とお考えのみなさんは、是非とも考慮に入れておいて欲しいと思います。

スパムの存在を知っておこう

 スパムとはネット上での迷惑行為で、セキュリティーという観点からはズレてしまいますが、実はこれがとても多かったりします。

 典型的なスパムの例としては、ブログのコメント欄に自サイトや商品などの紹介を書き込む、SNSでつながったとたんに親し気なメッセージを送ってきて相手をしていると営業をかけて来る、問い合わせメールを使って営業案内を送ってくる、などです。

 営業をかけること自体は、悪いことでもなんでもありませんが、こちらに興味がありそうかどうかや人間関係ができているかどうかにかかわらず、誰に対しても同じパターンを繰り返しているところがスパムです。

 こうしたスパム行為は、多くの場合、人間が一人一人に対して行っているわけではなくコンピュータプログラム(ボット)が行っているというのもスパムの特徴になっているようです。

 逆に、これから仕事がらみで発信を始められるみなさんは、スパムになってしまわないようお願いしますね。全く興味がないことに営業をかけられてもOKという人は、あまりいないと思います。

このページの要点

  • ネット上のサービスを利用するならパスワードの管理がきちんとできることが必要
  • マルウェアによる被害の多くは、私たちの普段の注意で防ぐことができる
  • 脆弱性に対する攻撃はソフトウェアの更新で防ぐしか手立てがない
  • 迷惑を顧みず誰に対しても同じパターンで誘導しようとする行為はスパムと呼ばれている

ご質問・ご要望について

 疑問に思うことや説明が至らないことがありましたら、遠慮なく下のコメント欄またはお問い合わせフォームからご連絡いただければ幸いです。今後の更新作業の参考にさせていただきます。

課題

1.自分の言葉でまとめておこう

 この講座で、得た学びを自分の言葉にしておきましょう。箇条書きが良いと思いますが、自分のスタイルでOKです。紙のノートでもパソコンやスマホのアプリでも構いませんが、脳内に留めずにその外側に一旦はアウトプットすることが重要です。オススメは紙のノートです。いつでもパラパラと眺めることができ、記憶に残りやすいからです。

2.『ネット発信の超入門』全体を振り返ってみよう

 今回が4回シリーズの最終回です。

 ネット上で「発信する側の立場になる」ための土台として、まずは知っておきたいことを学んでいただきましたが、今後、意識しておきたいことがあれば、書き出してあなた自身の言葉にしておきましょう。

3.発信しよう

 「これは参考になった」あるいは何かの「インスピレーションを得た」ようなことがあれば、同じように感じる方が、あなたの周りにもいるかも知れません。学んだことをあなたの言葉で(←ここが重要)人に伝えようとすることで、それが自分のものになることを体験しましょう。

もう少し詳しく知りたい方向けの参考ブログ記事


 

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