【動画あり】『フルサイト編集』対応のテーマが増えています。新たにウェブサイトを作り始めるのであれば、自由度が高いほうが良いに決まっています。そこでこの講座では、テーマエディターの概要を説明しておきます。
WB-10: ワードプレスの新機能『フルサイト編集』の概要
◆ デザイン・レイアウトの自由度がまるで異次元
ワードプレスの標準テーマ Twenty Twenty-Two(2022)からは、「フルサイト編集」と呼ばれる新たな仕組みが導入されました。これにより、サイト全体のデザインやレイアウトを自分好みにカスタマイズする自由度が飛躍的に向上することになったのですが、使い勝手も大きく変わることになりました。
どれくらい大きな変化かというと、昔話で恐縮ですが、Windows 3.1 が Windows 95 に変わったぐらいの大きな変化です。
以前は php や css といったコーディングの知識がなければできなかった細部のデザインやレイアウトの変更が、マウスの操作で視覚的にできるようになったのです。
◆ フルサイト編集を使うには「テンプレート」を理解しよう
フルサイト編集の機能を使い始めるにあたっては、「テンプレート」を理解しておくことが必須です。ここを省略すると、先々で迷子になります。
◇ そもそもテンプレートとは?
テンプレートとは、日本語でいう「ひな形」です。ひな形とは、あらかじめ作成されたフォーマットや型のことを指します。
例えば、プレゼンテーション用のソフトウェアを使う際、企画書のテンプレートが最初から用意されていますよね。議事録や営業報告書なども同じです。あらかじめ設定された項目はそのままに、個々の具体的な内容だけを書き加えることで、完成形になります。
このように、形式をあらかじめ決めておくことで完成形にするための作業を効率化するもの、それがテンプレート(ひな型)です。
◇ ワードプレスにテンプレートが使われている理由とは?
まず、テンプレートはもともとワードプレスで使うテーマに含まれていたものです。それが、フルサイト編集の仕組みによって、視覚的に見えるようになったワケです。
・テンプレートは、データベースとセットで使う
ワードプレスでは、入力した投稿の文章などはデータベースに保存しているとことは以前の講座(こちら)で説明した通りです。
データベースの中身をそのまま画面に表示しても、文字が詰まった表を眺めるようなことになってしまいます。なので、それぞれの部分を、例えば、「タイトルはこの位置にこの文字の大きさで表示する」ということを、テンプレートを使って予め決めておくようになっているのが、ワードプレスの仕組みです。
で、そのテンプレートを視覚的に編集(カスタマイズ)できるようになりました、というのがフルサイト編集の機能です。
【ビデオ講座】 WordPress のテンプレートを理解しよう(6分52秒)
- フルサイト編集対応のテーマの探し方
- フルサイト編集では、どのようなことができるのか
- テンプレートとはどのようなものか
- テンプレートに使うパーツ(ブロック)は、どこにあるか?
- テンプレート用パーツの使い方(例)
- コンテンツの幅を設定する方法
以上4点をお伝えしています(14分11秒)。
※ 拡大表示可能です:動画の上にカーソルを持っていくと、右下に拡大のアイコンが表示されます※
◆ まずは、ブロックエディターに慣れよう!
さて、上の動画ですが、操作の流れが速すぎると感じた方は、文章の編集画面でブロックエディターをお使いでしょうか?もし今でもクラシックエディター(プラグイン)をお使いであれば、少しづつでもブロックエディターに慣れることをお勧めします。
クラシックエディターのプラグインは、オンとオフを都合によって使い分けても一向に構いません。オフにしたからといって、クラシックエディターで作成した投稿の表示のされ方が変わるわけではありませんし、ひとつのサイトの中にクラッシクエディターで作成した投稿とブロックエディターで作成したものとが混在しても問題ありません。
「はぁ?」と思われた方は、こちらの YouTube 動画を参考にして下さい。少々古い動画ですが、切り替えながら使うために知っておくべきことを説明しています。
◆ まとめ
ワードプレスは、今現在も進化を続けています。で、その進化の方向は、「多くの人が自由に発信できるようにすること」です。
今回の新機能は、phpというプログラミングを学んでいれば、自分でプログラム(テンプレートファイル)を編集して自由にレイアウトを変更することができたことです。なので、機能そのものとしては別に目新しいことではありません。
でもそれが、php を学んだことがなくても「視覚的に設定」できるようになったことで、私たち一般ユーザーにとっては自由度が大きくなったわけです。ワードプレスは、今後もこの方向で進化を続けていくことは間違いないと思います。
現在は「お使いのテーマ+クラシックエディター」で十分に事足りているということであれば、無理に新たな機能を導入する必要性はありませんが、今後ウェブサイトを作り直すタイミングになった時には、便利なほうを選びましょう。