発信と相互理解 ~ご挨拶に代えて~
〇 なぜ発信なのか?
みなさんには、『自由に自分の意見や考えを言えるる場』が、ありましたでしょうか?
学校生活も含めて社会生活の中では、「その場の雰囲気」に気を遣うことがほとんどで、自分を出すことができる場というのは、日本では極端に少ないのではないかと私は思っています。
お若い方々は違うかも知れませんが、年齢が高くなるほどに、自分を表現することそのものに心理的な壁を感じていらっしゃる方が多いと思います。
その意味で、私の場合は、早い時期からウェブサイト(95年頃だと思います)で発信し始めたことが、とてもラッキーなことだったと感じています。
理由はたくさんありますが、一番大きいのは、世の中にはいろいろな考え方があって「自分自身もその例外ではない」と、発信することを通して学ぶことができたことです。
なんとなく分かっていることは、自分の言葉に表現してみてはじめて腑に落ちるってありますよね?
別のサイトの自己紹介(こちら)でも書きましたが、何にでも白黒をつけるようになってしまうと、「自分は正しいという思いに縛られてしまい、結果、自分自身が苦しくなるだけです。
そうならないためには、自分のことを表現してそれを公開するのが遠いいけれども近道だと、私は思っています。
今こうして振り返ってみると、それが私自身が歩いてきた道でしたし、これからも発信路線を変えるつもりはありません。
〇 なぜ文章なのか?
発信するといっても、もちろん表現方法はいろいろ。文章だけでなく、音声や映像も大ありです。
話は飛躍しますが、実は私、学生時代に交換日記をしていたことがあります。
固定電話が唯一の通信手段だった頃の話です。
しかも当時の下宿は間借りでしたから、電話は大家さんの自宅にかけてもらい、取り次いでもらうしかありませんでした。
あれから40数年(笑)、随分と遠くに来たものです……と、ノスタルジーに浸っている場合じゃないですよねw。
というワケで私の場合は、年齢が年齢だけにWordPressでの発信が、終着駅になりそうな気配濃厚です。
WordPressというと大げさに聞こえるかもしれませんが、今はそんなことは全くなくて、このサイトは単純にパーツを組み合わせただけで出来ています。
プログラミングが出来なくても、「申し込み」→「支払いの確認」→「サービスの提供開始」の流れを、自動でやってくれるサイトをDIYで作れてしまうのです。
でも私がWordPressを使い始めた頃は、「WordPressを使う」=「プログラミングを学ぶ」みたいな雰囲気でしたので、随分と遠回りをしてしまいました。
なのでこれから自分のサイトを作るみなさんには、一直線で形にしていただき、その分、コンテンツ(内容)を充実させることに集中していただきたいと思います。
〇 何から書き始めるか?
またまた昔話で申し訳ないのですが、私がホームページを作り始めた頃は、「インターネットは商用利用禁止」と言われていた頃でした。
そんな時期もあったのです。
商用利用禁止だと、書けることは限られてきます。当時は多くの人が、自分の専門分野に関する記事を掲載していました。薬屋さんのホームページなど、記憶にある方がいらっしゃると思います。
私はというと、その当時に学び始めた分野のことを書き始めましたが、学んだことを右から左へと書き流すのでは、あまり意味がないように思っていました。
インターネット上とはいえ、書いた物を公開するワケですから、自分なりに理解したことを自分の言葉にして説明するために何度も書き直しました。まだブログの仕組みがなかった頃なので、随分と時間をかけていたと思います。
でも結果的には、この作業が発信路線の土台になったと、今ではそう理解しています。
自分の仕事のホームページをいきなり作成しようとしても、なかなか書き進まないものですが、その原因は、自分の考えなりを「自分の言葉にする」ことに慣れていないからだと思います。
なので最初は、いきなりホームページに挑戦するよりは、簡単なブログサイトを立ち上げて、自分の専門分野や新たに学んでいる事のどちらかを、自分の言葉で表現することからスタートすることをオススメします。
〇 ところで自己紹介の文章って、書きにくいことないですか?
余談になりますが、書くといえば、一番難しいと思うのが自己紹介の文章です。
説明文的なコンテンツは、ネタさえあれば(あるいは気が付きさえすれば)どんどんと書き進めることができるものです。
でも、自分自身のこととなるとどうでしょう?考えをまとめたり気持ちをクリエイティブに表現することは、とてもシンドイ作業ですよね?
で、この傾向は、私の年代に近くなればなるほど強くなると私は感じています。
私自身、今書いているこの文章も、サイトの形ができ上がって最後の最後に書いている次第です(笑)。
ブログを併設しているウェブサイトの場合には、投稿を書いているうちに見えてくることがありますので、私的には、この手順がひとつのパターンになっています。
〇 WordPress に学んだ発信する意味
サイトに記事などを投稿し始めるにあたって、「コピーされるのが嫌」という方に、たまにお会いします。
そのお気持ち、わからなくはないです。以前の私がそうでしたから。でも今は、公開のサイトに掲載するものは、コピーされることによって「広まるならそれで良し」と考えています。
この考え方は、何を隠そうWordPressに学んだことなのです。私がWordPressにこだわる理由のひとつが、ここにあります。
私達が、ワードプレスのプログラムのコピーを無料で使えるのは、創始者のMatt Mullenweg氏(こちら)の「誰もが自由に発信できるように」という信念のおかげなのです。
また、比較の対象が他人ではなく、過去の自分になるというのも、WordPressの独立性によるところが大きいと、私は感じています。
学生時代の交換日記に何を書いていたのか、今となってはもう忘却の彼方ですが、手元にあったとしても気恥ずかしくて読み進めることができないと思います。
でも、それが当時としての「いっぱいいっぱいの自分」だったとも思うワケです。何かを形にして残すということは、文章に限らず、そういうものですよね?
なので、ここまでお読みいただいたみなさんには、発信し始めてみることをお勧めします。
始める事で、いろんな疑問や壁にあたりますが、そこからがスタート。同じような仲間と出会い、学びが深まるのは、私がこれまでに経験してきたことです。
私の場合は、たまたま WordPress になりました(50代になってからです)が、フリーブログでも何でも構いません。簡単なほうのWordPress(こちら)であれば、このサイトのフリーのレッスンも不要なものがほとんどです。
それにしても世の中、ホントにいろいろな考え方があるものですね!
(長谷川まさし 2021年7月23日)
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